福祉医療委員会

2023年9月5日

本日は福祉医療委員会の県内視察が行われました。午前は県庁内にて「新がんセンター基本構想調査について」の説明を受けました。愛知県がんセンターは、行員と研究所が一体となり、専門的がん医療の提供とともに、都道府県がん診療連携拠点病院として、県内のがん診療の連携協力体制の整備、がん患者に対する相談支援・情報提供を行い本県のがん対策の中心的役割を担っています。

 

しかし、愛知県がんセンターの病棟が改築後30年余り経過しており、この間にがん医療を取り巻く状況は大きく変化してきました。引き続き日本のがん医療・がん研究を牽引し続けていくため、将来の整備に向けた基本構想調査を実施し、調査を委託実施するとともに、有識者会議を開催し、外部の有識者より専門的な意見取り入れて、検討を進めたいとのお話を部局から伺いました。

 

午後、愛知県がんセンターの施設見学をさせていただき、病院の状況を見てきました。昔のままの病棟の広さで、がん手術用の新しい機械「ダヴィンチ」が入り、当然手狭の中で手術が行われている様子や、以前はなかったがん患者向けのアフターケアの「相談支援センター」の設置が必要となり、別に使用していた部屋を変更して、と強引な形で押し込まれている現状を見させていただきました。

 

今のがん治療は「ゲノム医療」の時代となりました。このゲノム医療は、がん細胞を採取してゲノムを解析して、患者個々のがんに固有な“アキレス腱”を探し出し、それを射抜く治療薬の選択を可能にするものです。治療にみえた患者さんの許可・協力により、集めた血液の冷凍保存、データの解析でリストを作成し、がん医療の進歩に貢献しようと医師・職員の皆様が一生懸命努力されています。

 

20年前、私の母親ががんセンターでお世話になりましたが、あの頃と病院内はほんとんど変わっていません。医療は日進月歩で進化していても、病棟や研究所を新しくしようと思うと、多くの予算と時間がかかります。が、医療対策に力を入れることは、県民皆様の健康を守ることになり、さらには患者さんの家族の幸せにもつながります。委員会として協力体制を整えていく重要性を思いました。